[面接質問]
多くの学級では、学年、学期の始めなどに座席の決定が行われます。また、児童生徒から座席替えの希望が出されることもありますが、そのような場合、担任としてどのような点に留意したらよいでしょうか。

学習コーチより

児童生徒にとって、自分の座る席の位置は、重大な関心事です。例えば、友人や先生からの距離、窓際か廊下側か、黒板の見やすい場所か否かなど様々です。そこで、担任は、一人一人の児童生徒の学校生活がより充実するように、座席を決めなければなりません。そのためには次のような点を考える必要があります。

ア しっかりした指導観
座席の位置は、教師が様々なことを考慮して決めることが原則です。しかし、児童生徒からいろいろと個人的な希望が出やすいものです。この場合、児童生徒の希望や、言い分などについて、十分に耳を傾けることは大事ですが、教師はしっかりした指導観をもって、適切に対応することが必要です。

イ 学校生活の節目へ配慮
学期の始めなどでは、新たな気分で学習に取り組めるようにするために座席替えも必要です。また、多くの友達と関わり、友人関係を深められるようにすることも重要です。

ウ 保健管理上の配慮
児童生徒の身長・座高・聴力・視力などの健康面からも配慮する必要があります。身体に合わない机や椅子があった場合には、調節が可能なものは自分で調節し、そうでないものの場合は、担当の先生等に申し出て交換してもらいます。

エ 学習指導上の配慮
様々な学習形態に対応でき、学習の能率が上がるように座席の配置を考えることが必要です。

オ 生徒指導上の配慮
学級内の和を大切にする、新しい友人をつくる、学級の仲間と助け合う、沈滞した雰囲気を転換することなどを意図的に考えて、座席を決定することも大切です。また、特別支援教育の観点からの配慮も必要です。