[場面指導]
清掃の時間になると、児童生徒は解放された気分になるためか、何度注意しても真剣に取り組もうとしません。早く終わったからといって、校庭へ出て遊んでしまいます。どのように指導したらよいのでしょうか。

学習コーチより

(1) 清掃は教育活動の重要な一場面

学校における清掃活動は、単なる施設・設備の保全のためではなく、役割を分担して学習の場をきれいにすることを通して、「働くことの尊さ」、「仲間との協力」、「仕事に対する責任」等、児童生徒に集団の一員としての在り方を考えさせ、日常の学級生活の実践の場としても位置付けることができます。しかし、「清掃の時間」と聞いただけで、児童生徒は「やらされる」「やらされた」という気持ちになりがちなものです。そこで、教師がまず心掛けることは、この「やらされる」という気持ちを「進んでやろう」という気持ちに高めさせる工夫をすることです。

(2) 「清掃条件」の整備

ア 教師が率先して清掃するように努め、実際の場を通して具体的に「ほうきの使い方と掃き方」「ぞうきんのかけ方とすすぎ方、絞り方」などを丁寧に教えます。

イ 何をどのようにやっていいかわからずにふざけている場合があるので、いつ、どこを、だれが、どのように清掃するのかといった役割分担を明確にします。

ウ よりよい清掃のために、めあての確認やお互いに助言できるような工夫をして、清掃の面白さや大切さを実感させます。

エ 清掃用具の状況をチェックして、必要な用具がきちんと準備されているように配慮します。

オ 家庭での手伝いなど、集団の一員として役割を果たすことの大切さについて、学校と家庭の双方で指導します。