[場面指導]
小学校4年生で、忘れ物を繰り返す子がいます。その都度注意しているのですが、その時は「はい、気を付けます」と言うものの、翌日また別のものを忘れ、そのたびに注意をするのですが効果が上がりません。どうしたらよいでしょうか。

学習コーチより

(1) 忘れ物をする原因

忘れ物の原因は、多くの児童生徒に共通しているものと、児童生徒によって異なるものとがあります。効果的に指導するためには、その児童生徒なりの原因をつかむことが必要です。それらの手掛かりとなるものを挙げると次のようになります。

ア 依存心が強く、ルーズな生活態度はないか。

イ 連絡事項をよく聞いたり、掲示板をよ く見て行動したりしているか。

ウ 必要な事項についてメモをとる習慣が身に付いているか。

エ 忘れ物の種類に目立った傾向が見られるか。

オ 家庭に帰ってから、翌日の準備をする習慣が身に付いているか。

(2) 学級(ホームルーム)担任としての指導の手立て

児童生徒一人一人に連絡帳を持たせ、次の日の授業の内容や準備する物などを記録させる方法があります。小学校の場合は、できれば学級で同じ様式の連絡帳を用意させて、その様式に合わせて黒板に枠どりをしておくと、児童生徒が黒板の内容を迷わず書くことができるので便利です。
次に、連絡帳に書いても家庭に帰ってから連絡帳を開かないようでは無意味になります。そこで毎日見る習慣が身に付くまでは、必ず家の人に見てもらって、見たというサインや押印をしてもらえるよう、家庭の協力を得るようにしましょう。
また、帰りの会の時に、次の日に持ってくる物の説明をしたり、各自が正しく連絡帳に書いているかを見届けたりすることも大切です。さらに、持ってくる物の見本を並べて示す方法も、忘れ物をなくすことばかりでなく、興味・関心を高める上でも効果のある方法です。